五倍子(フシ)の草木染めに挑戦

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茜に続いて五倍子(フシ)の草木染めに挑戦しました。

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五倍子は「ごばいし」と読み、別名フシ(付子)とも呼びます。
そもそも五倍子というのは、ウルシ科の落葉小高木である薬用植物のヌルデの別名です。
ヌルデの若葉などに一種のアブラムシが寄生し、その刺激によって植物組織が異常な発達を起こして出来たこぶ状の突起のことで、その虫こぶを染料として使用します。
五倍子はタンニンを多く含んでいて、鉄媒染で紫色に染まります。

このタンニンという成分がポイントで、タンニンは豆乳の下処理と同じように綿を染める効果があります。
よって、今回は下処理は必要無かったのかも知れませんが、行ってから染色しています。

下処理は必要ないかも知れませんが、染めムラが出ないようにしっかりと精錬することは忘れずに行います。

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最初の作業は五倍子を砕きます。染料がよく出るためにかな。
封筒に五倍子を入れて、新聞を敷いた上でトンカチで叩きます。
(五倍子の中ってどうなっているのか、どきどきしながら・・・)
なんだか、菌糸のような白いものだったり、黒い粒々があったりしましたが、予想していたような虫らしいものは見当たりません。汗
それほど粉々にする必要もないと思ったので、適当に砕き、不織布タイプのネットに入れお鍋へ。

五倍子を煮出した色はたまねぎ染めなんかと同じような薄い茶色の染液が出てきました。(約20分)
匂いは最初はあまり無かったのですが、腐葉土のような野生っぽい香りがします。そんなにキツイ匂いではありませんが、イイ匂いとは決して言えない感じです。

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ダブルガーゼと麻綿のストールを用意して投入しましたが、なんとなく茶色になるだけで、紫色とは程遠い感じに。
あまりにも面白みがないので、10分程で取り出し、鉄媒染の中へ。するとみるみる紫色に変化しました。
これには感激。紫のようなグレーでとても綺麗な色です。

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(左:鉄媒染前、右:鉄媒染後)

乾いてみるとラベンダーのような色にも見えますね。
とても上品なストールの出来上がりです。
色ムラもなく大成功と言えるでしょう。大満足です。

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色ムラを防ぐ対応策として、私は布を絞ることを極力しないようにしています。
どうしても、絞ることでムラになっているような気がします。
脱水機を少しかけることで対処しています。また、洗濯バサミで挟むようなこともしないでください。跡が残っちゃいますから。。

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